秋ナスは嫁に食わすな。
黄色の彼岸花(園芸種)咲き残っています。
家人「いつも今ごろになると『秋ナスは
嫁に食わすな』というのが気になります」
私「気になるって、何がだい」
家人「いろいろ言われているけどどれが
本当でしょうかね」
私「さあてね、どれも本当かもしれんよ」
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秋ナス云々には、3つの説がある。
1、嫁さんをいびる。
秋ナスは超美味しいから、嫁ごときに
食べさせられない。
2、嫁さんをいたわる。
秋ナスを食べると身が冷えるこれから
寒くなるので身を冷やさないほうが良い。
3、打算。
秋ナスは毒がある、嫁が病気になって
もらったら困る。
主に1のお姑さんが嫁さんをいじめると
いう説が一般的である。
***
家人「秋ナスってそんなにおいしかったの
ですかねえ」
私「そりゃあ昔は、秋にかけてまでナスが
採れるように切り戻しの作業をやって
いたからな美味しくなってもらわんと困る。
家人「今は年中ありますからね」
私「ビニールハウスで作り、全国的に
出来上がりの時期をずらしている」
家人「それを、トラックで流通している」
私「そうだよ、だから季節感なんて
ありゃしない」
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私「昔は秋の涼しくなるころは野菜の
端境期で秋ナスは貴重品だった」
家人「だから、秋ナスは嫁に食わすな、か」
私「そうだと思うよ」
家人「今は年中あるから、お嫁さんも
いじめられなくて良いんだ」
私「今は嫁さんも強い、子供を連れて
出て行ってしまう」
家人「そうです、食べさせないなんて
言えません」
***
近所のAさんが来た。
怒っている。
顔見知りの生産者が売れ残りの
ナスを持ってきた。
「秋ナスは嫁に食わすなだろう」
だから、ばあさんに食べてもらう
ことにした。
これを食って長生きしろと言って
帰った。
Aさん「あんまり年が変わらん
奴からばあさんと言われた」
と、怒っていた。
家人「で、秋ナスはどうした」
Aさん「もったいないから食べた」
生産者の顔を思い出して、力を入れて
噛んで食べたのではないかと思った。
では、またあす。
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