木酢液と草取りボランティア。
Nさん「これまだ、使えるだろうか」
梅雨が早いから、これを使いたい。
差し出したボトルは心当たりがある。
うちにも残っている。
私「木酢液だろう、消費期限はないと思うよ」
Nさん「もう、買ってから4年になる、なにしろ
使う量が少ないからね」
私「使ってみたけど、あまり効果がわからんかった」
Nさん「そうなんだよね、いろいろ効能は
書いてあるがねえ」
防虫効果も書いてある。
殺虫剤は、使いたくない。
特有の酸っぱい匂い、燻製のような匂いする。
これを虫たちはいやがるのだろう。
***
Nさんの畑は家の前だ。
50坪ほどだったと思う。
昨日、2軒先のマンションに住んでいる
女性が訪ねて来た。
相談があると言う。
「なんでしょう」
朝の間、お宅の畑の草を取らして
もらえないかと言う。
昼間は一人暮らしで、コロナが多くなって
どこにも行けない。
テレビを見るのも嫌になった。
縫物は好きだが、目が見えにくくて疲れる。
マンションで、草取りも出来ない。
私「知り合いの人かね」
Nさん「いいや、初対面だ」
その方は、昔は畑があった。
草取りは慣れている。
楽しい。
そう言った。
Nさん「どうしたものかねえ」
私「やらないほうが良い、お断りだな」
Nさん「やっぱりな、まわりの人の目が
うるさいからなあ」
私「疑うんじゃあないが、和歌山のように
ならんとも限らん」
Nさん「なるほどね、おことわりだな」
ここらへんも、おしゃべり好きな人は多い。
どんは噂になるかわからん。
知らない人のうわさ話は聞いても
知っている人のうわさ話は聞きたくない。
***
家人「話は何だったの」
私「木酢液は使えるかと、草取りボランティアの
のことだったよ」
家人「ああ、シルバーなんとかだろう」
私「Nさんは、お断りするそうだ」
では、またあした。
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