老老夫婦の暮らしは、面白いに決まっちょる。

暮らしのこと,花や庭木,感じたこと,雑文ブログ。

この家は、ワシのものと言いたいね。

おはようございます。

久留米のじじいであります。

 

 

この家も建ててから、25年ほどになった。

もちろん新築だ。

いくら、ていねいに建てた家でも25年に

なると傷んでくる。

 

 

廊下の電灯は、発光ダイオードで電球形に

なったものに換えた。

 

 

娘「これが一番長持ちするからね

10万時間も壊れないものだよ」

 

 

その10万時間がどれくらい長いのか

見当もつかんが、なにしろ万が

付いているから長いと思っている。

 

 

おかげで、電球が切れたと言うことは

まったくない。

だが、寒くなるとときどきストライキ

おこすようになった。

 

 

寒いときに、スィッチを入れてもつかない。

越年をかけた闘争をしている。

お正月の餅代が欲しいと言っているようだ。

 

 

毎年のことだから、ほったらかしにしている。

どうせ、暖かくなってきたら、ストライキ

息が切れて続かなくなる。

 

 

***

廊下の板張りは、杉だかヒノキだか

もう忘れたが、その場所を踏むと

「ミシリ」と音がする。

 

 

江戸のお城には、泥棒が歩くと音が出る

廊下があるようだ。

たしか、うぐいす張りとか言った。

 

 

うちは1カ所だけ「ミシリ」だから

うるさいと言うほどもない。

たぶん、泥棒除けにもならない。

 

 

だから、家族全員が無視をすることにした。

老老2ときどき娘がね。

 

 

***

娘「親父と母さんがいなくなったら

この家は私がもらうよ、兄貴は嫁さんの

尻に敷かれているから帰ってこない」

 

 

家人は、この息子のことを聞くと

途端に機嫌が悪くなる。

 

 

長男は、家人が手塩をかけて育てた。

それを弱いと言われると、耐えられない。

 

 

家人「兄ちゃんをそう言うふうに

言うんじゃない」と怒っている。

 

 

娘は家人の姿が見えない時には

娘「親父、事実だよね、本当だよね」と言う。

私「そりや、なんというか、そうかもな」

歯切れが悪い。

 

 

私「お前んところの、亭主はどうだい」

娘「さては、お母さんの血を引いて、お前も

強いと言いたいのだろう」

 

 

見透かされていた。

その手は桑名の焼蛤だな。

 

 

娘は、この家が自分のものになったら

あの「ミシリ」の音には、ボンドを流し込む。

 

 

それでも治まらないなら、釘を1本ほど

打ち込んでしまう。

10本もかあ、恐ろしい。

1本か2本で済むと思うがね。

 

 

娘「この家は、あの年寄りの棟梁が

建てたよね」

 

 

やっぱり、腕が確かだったんだ。

台風が来ても、びくともしない。

雨漏りもない。

 

 

私「そうなんだ、昔気質の大工仕事だ」

 

 

引っ越しで持ち込んだ家具類はそれなりの

故障をして大半が入れ替わった。

家そのものは、びくともしない。

そこに安心感が生まれる。

 

 

大事に使えば、あと50年いや100年も

いけるかもしれん。

そうなると立派な古民家になる。

 

 

それまでワシが生きていて、ワシのものと

言いたいね。

 

 

では、また明日。

 

 

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