病院の帰り道。
花が少なくなって来ました。
先生「おや、CRPの値が2,33に
上がっている、なにか心当たりは
ないかねえ」
CRPは体内の炎症値である。
詳しいことはわからんが、体の中の
どこかでばい菌と戦いが始まっている。
ずいぶん前に、そんな風に説明を受けた。
私「あのう、ギックリ腰になりました」
先生「ギックリ腰かあ」
あまり関係のないような顔をしている。
先生「ギックリ腰はひどいかねえ」
私「そんなにひどくはないです、痛みも
だいぶん軽くなりました」
先生「あまく見ちゃあいかんよ、湿布の
薬を出しておくからね」
肺のレントゲンは、変化なし。
私「相変わらず低気圧が通ると息が
苦しくなってタンも出にくくなります」
先生「そんな時は、吸入をするしかないね
幾分か楽になるだろう」
CRPが高くなる原因はわからずじまい。
先生「次回まで様子を見よう」
今回もまあこんなものだった。
***
娘「ちょいと本屋に寄るよ」
私「本屋かあ、良いね」
しばらくぶりの本屋さんである。
ここには、文房具もおいてある。
その他に片隅にピザハウスがあった。
前に来た時はカフェだった。
私「本を買って、ピザを食べながら
読むのか」
娘「いいや、ピザを頼んで待ってる間に
本を探す、ピザはテイクアウト」
本を探すあいだにピザが出来上がる。
合理的だとは思うがなんとなく慌ただしい。
今の若い人たちには、これが当たり前
なのだろう。
***
頭の中に浮かんだのは、病院の待ち時間。
なんとか合理的にならないものか。
診察時間の直前にスマホにコールが
出来ないか。
病院の1階か、お隣に商店街は出来ないか。
そうすれば、買い物途中でも対応が
出来るが。
妄想的に考えた。
本棚をながめて回った。
養老先生の「AIの壁」と言う本を見つけた。
先生は病気したのニュースがあった。
今はどうだろうか。
***
風呂や冷蔵庫やエアコンがおしゃべりを
するようになった。
これもAIが出来たおかげではないか。
手取り足取りで品物が教えてくれる。
教えてもらうのはありがたいが、一方的に
話しかけられるのはかなわんね。
人様が判断することまで片棒をかついで
くれるのはありがたい。
便利になった。
しかし、自分の頭で考えて判断して
実行することで人は成長してきたのではと
ごたくを並べている。
結局、養老先生の「AIの壁」を買って
帰った。
ああもちろんピザも買った。
遅めのお昼はピザを食べた。
ピザの入った箱は何もしゃべらなかった。
おかげで、静かに美味しく食べた。
では、またあした。
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