ねえ、奥さん話をきいて。
明日は咲きますよ。
家人「ほら、この間の奥さんがね」
私「ほらこの間じゃ、なんのことか
わからん」
家人「ご主人がシニアカートに
乗っている、あそこの奥さん」
私「Nさんだろう」
家人「そう、その人、そこの奥さん」
私「そこがどうした、また入院か」
家人「あの奥さんが少し話を
聞いて下さいと言った」
***
Nさんの奥さんの話し。
お主人はお休みと言って寝室にいった。
奥さんは後片付けと明日の準備をして
テレビのドラマを見て寝室に行った。
主人は布団の手前でうつぶせで倒れていた。
声をかけたが返事がなかった。
静かにそっと仰向けにしてまぶたを広げた。
瞳孔が開いていた。
どうしようかと考えた。
誰に連絡するか。
娘か。
兄弟か。
かかりつけの病院か。
で、119番に電話した。
***
救急車が来た。
見つけて何分ぐらいで電話したのかと
たずねられて、5,6分ぐらいと言うと
「遅い」と言われた。
その言葉が気に入らなかつたらしい。
「それくらい誰だって考えますよね」
何回も繰り返して話したそうだ。
救急車の中で息を始めた。
集中治療室に寝かされた。
翌朝、このまま入院されなすか、その時は
検査が続きます。
このまま連れて帰ります。
タクシーで帰って来た。
家の前に来て生き返りました。
今日はなんともないようです。
***
家人「話の聞き役だった」
私「病気は何だったのか」
家人「それがねえ、何も言われなかった
どんな病気ですかと聞けなかった」
まあ、元気であればそれで良い。
あそこは、よそから来た人で友達も
少ないようだ。
誰かと話したかったようだ。
これを機会に、おしゃべりの仲間に
入れば良い。
これはちょいと、おせっかいかもしれん。
では、またあした。
ポチッとをいただくと
ありがたいです。