メジロが来た、ミカン食堂は。
おはようございます。
久留米のじじいであります。
やっとこさ、写りました、昔の写真です。
お隣の柿の木。
もう誰も、柿を採らなくなった。
甘い柿なのだが。
熟れすぎの柿が、枝を曲げている。
朝、メジロがやって来た。
この、熟柿を食べている。
ひー、ふー、みー、よ、いつ、む
6羽の群れ。
近くの小高い山から、ここまで
降りて来たのだろう。
山には、餌がなくなった。
それで、お隣の柿の木に到着。
***
なにしろ、冬になって初めてのことだから
手元にカメラがない。
ヨタヨタと取りに行っても、間に合わない。
写真は、あきらめた。
かすかに、囁くようにチチッ、チチッと
鳴いている。
可愛らしい目、白い縁どり。
だから、メジロなんだ。
けれども、その食事はすぐに終わった。
ヒヨドリに夫婦がやって来て、ギギッ、ギギッ
と威嚇の声を出した。
メジロは、逃げてしまった。
この柿は、ヒヨドリ夫婦の餌になっていた。
ヒヨドリは、当たり前のことをした。
誰だって、食事を横取りされるのはイヤ。
これは、私たち二人のものだ。
そう叫んだだけ。
この後に、スズメたちが「何をしているの」と
やってくる。
きっと、やってくる。
家人「野次馬根性が強いからねえ」
私「私に似ている、好奇心が強い」
家人「メジロが可哀そう、ミカン食堂は
ひらけないものかねえ」
***
3年前、手のひらにチョコリンとのっかる
子猫のモコが来た。
飛びかかる体制になる。
私「これはこれは、なんとも勇ましい」
外に出るようになったら、一発で仕留める。
家人「これじゃあ、ミカン食堂を開いたら
絶対に捕まえるね」
私「とうぶん閉店にしたほうが良いよ」
それ以来、開店になったことはない。
毎年のことなんだが。
家人「開店できないものかなあ」
嘆息まじりで、そう言っている。
私「2兎を追うもの、1兎も得ずと言うだろう」
ああこれは、少し意味が違ったかもしれん。
「世の中は、そんなに都合よくは出来てない」と
胸の中で、ひとり言。
***
家人は、夕方スーパーに買い物に行った。
ミカンを買ってきた。
ミカンの産地が、そう遠くない所にある。
そこの出店が出ていて、試食をすすめられた。
甘くて、美味しかった。
メジロが来るから、刺してやりたいが
猫がいてねえ、と話した。
するとおじさんは、最後のミカンの木に
少し残すよ。
メジロの餌だ。
でも、もっと寒くなると居なくなる。
きっと、お宅の庭に行ってるんだ。
梅の花が盛りになると、戻ってくる。
そんときゃあ、きいてみるよ。
あんたんところに、行ってないかいとね。
それを聞いて、うれしかった。
だから、ミカンは買って来たよ。
明日は、タラの木のてっぺんに、ミカンを刺そう。
あの高さなら、大丈夫。
二人で、そう決めた。
では、また明日。
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