「奇跡のリンゴ」木村秋則(再読)
無農薬でのリンゴ作り。
8年間の試行錯誤。
自然の林、森は人為的に肥料も農薬も
もらっていない。
リンゴも自然に返す。
最小限の人的管理はする。
観察は人の2倍も3倍もいや10倍も
時間をかける。
答えが出るまで観察する。
この人の特徴であろう。
まわりの人から馬鹿にされ、文句を
言われても一途に実行した。
***
目の前にサラダがあった。
トマトが入っていた。
タネが見えた。
自分が食べたもののタネをまいて
育ててみよう。
病気で畑をやめ、まだ体の調子は
安定しない。
そう思った。
いつまで生きられるかわからん。
それでも、何かしたい。
そう思い始めたころ。
トマトを1本か2本育てる。
これだったら体力がなくても何とかなる。
1年目は、見事に失敗。
2年目の今年は収穫して食べている。
そう、サラダにこのトマトが入っている。
その食べたタネを採った。
その繰り返しが始まった。
5年も続けば、あんた固有のトマトになる。
畑友達がそう言った。
去年、トマトの他に柑橘類を食べたタネも
育て始めた。
幾種類か芽が出て、10センチ足らずまで
育ってきた。
若葉には葉巻虫がついている。
殺虫剤は使わないことにした。
最小限の手伝いで育ってくれればと
思った。
***
自然の手伝いをしてその恵みを分けてもらう。
それが本当の姿なんだよ。
どんなに科学が進んでも、人間は自然から
離れて生きて行くことは出来ないんだよ。
だって人間そのものが、自然の産物なんだからな。
自分は自然の手伝いなんだって、人間が心から
そう思えるかどうか。
人間の未来はそこにかかっていると思う。
木村秋則。
***
今、サステナブル(持続可能)とよく
言われている。
科学技術で自然を切り開いた。
限界が見えた。
自然に寄り添って恵みをいただく。
世界中の人がそれで暮らせる道を
模索する時が来たのではないだろうか。
では、またあした。
ポチッとをいただくと
嬉しいです。