老老夫婦の暮らしは、面白いに決まっちょる。

暮らしのこと,花や庭木,感じたこと,雑文ブログ。

家を建てた、庭を作った。

話しは、25年ほど前になる。

月日が経ったものだ。

 

1、家を建てた。

 

会社を退職し、ここに帰ってすぐに

取りかかった。

大工さんを決め、お願いをした。

 

 

親せきの長老が、家を建てるなら

頑丈なものを作りなさいと言った。

そのまま言葉を大工さんに伝えた。

 

 

家を建てたものの、庭作りまで手が

回らない。

予算が尽きた。

 

 

ローンや借金はあまり好きではない。

 

 

欲しいものを我慢して、お金が

たまったら買う。

そうやって暮らしてきた。

 

 

苦しかったが、1歩1歩目標に近づく

楽しみがあった。

 

 

2、庭の木は自分たちで植えよう。

 

家人「造園とか植木屋さんとか、相談が

出来ませんねえ」

私「雨露がしのげる家が出来たから

感謝しようや」

 

 

そこで、自分たちで好みの苗を

選んできて植えることにした。

 

 

ザボン、カボス、雪柳、ナンジャモンジャ

ナンテンアジサイ金木犀、月桂樹

山椒、モミジ、それにつるバラのピース。

 

 

3、園芸店を回る楽しみ。

 

隣町に田主丸と言うところがある。

この町は、庭木や、苗を専門にする

園芸店の多い町である。

 

 

久留米つつじや巨峰と言う大粒の

ブドウを産出している。

 

 

退職後であり暇に任せて何度も

園芸店を回った。

家を出る時には、欲しい苗の

いくつかは決めている。

 

 

あとは、無理なく手に入るような

安い苗であるかどうかだった。

 

 

私「ザボンの苗は、値段が高いだろうな」

家人「心配しても仕方がない、サボンの

苗があるかどうかもわからんし」

 

 

なるほど、家人の言う通りでなかなか

見つからない。

家人「ミカンの苗にしましょうか」

あのとき「うん」とは言わなかった。

 

 

しかし、どうしてザボンにこだわって

いたのか今でもよくわからん。

 

 

私「食べるミカンなら、山川に行って

買えば良いやっぱり、ザボンを探そう」

数回、園芸店を回って見つからなかった。

 

 

4、つるバラのピースを見つけた。

 

ある日、園芸店には花が付いた

ばらの苗を所狭しと並べてあった。

 

 

家人「あんた、ピースがあるよ

それもつるバラって書いてある」

 

 

薄黄色の大輪の花で昔流行した。

デパートのバラ展でよく見た。

 

 

「世界中が平和になりますように

ピースと名前をつけた」

脇の説明にそう書いてあった。

この言葉が、記憶にあった。

 

 

私「つるのピースか、これをフェンスに

添えて植えようか」

家人「場所は道路に面したところね」

 

 

1本の木で大輪の花100個も咲けば

見ごたえがある。

 

 

3年育てた大苗を買った。

お値段は、少し高かった。

店の人「これが育つと見事な花に

なります」

 

 

多少、病気もあったが育った。

 

 

散歩で通る人も、楽しみに

するようになった。

 

 

しかし、20年も経つと老木になり

花も少なくなった。

病気が入り最後は枯れてしまった。

 

 

家人「仕方がないね、またピースを

植えようか」

私「もう手入れをすることが出来んよ」

 

 

年寄りになって、力仕事が出来なくなった。

残念だがあきらめた。

 

 

***

家人「あのピースがあったら、コロナなんか

流行らんかったかもね」

私「そんなことはないだろうよ」

 

 

夕方、テレビニュースで福岡、久留米の

感染者数が出るのを静かに待った。

 

 

では、また明日。

 

 

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