老老夫婦の暮らしは、面白いに決まっちょる。

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唐津の海、サザエ。

おはようございます。
久留米のじじいであります。
 

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庭のザボンの実が、育ってきました。
この木の下に、サザエの殻が置いてあります。
ゴミにはできず、なんとなく置いています。
 
毎年、暑い夏の盛りに、海辺の唐津から
サザエが届きます。
 
中の身は、茹でて酢醤油で食べます。
磯の香りが、口に残り、唐津の海を
思い出します。
 
 
 
唐津の友は、実家が漁師で海女さんです。
普通、海女さんは女性ですが、
この唐津の海では、男性が海女さんです。
全国でも少ないそうです。
その日の獲物、超新鮮のサザエが届きます。
 
 
その友達は、会社の同僚でした。
出会ったのは、博多。
この街は、魚とお酒が美味しい。
 
彼とは、飲みともだちであり。
魚の味には、厳しい友でした。
 
 
会社が、新しい仕事を作りました。
 
当然、そのシステムを売り込む営業チームが
編成され、友人も私もそのチームの一員に
なりました。
 
細かい担当は、別なのですがお客さんは同じ。
営業初日から、彼とはウマが合います。
 
 
 
今、思い出すと、なつかしく、素晴らしい
出会いでした。
お客様訪問の前に、意識を合わせるために
打ち合わせをします。
 
彼は、いつもその会社の一番良いところを
まず把握して、そのことをもとに話を
進めようとします。
 
正攻法ですね。
真正面から臨みます。
 
私は、相手の会社の弱点を探します。
正攻法だけでは、信じてもらう。
その点だけになります。
 
弱点をなくしてゆく、会社が安定する。
その両面で、彼と歩調を合わせて営業を
してきました。
 
 
 
営業がひと区切りつくと、反省会と称して
酒を飲みに行く。
酒と肴詳しいひとだったので、どの店に
行っても旨い酒でした。
 
軽く酔いがまわる。
そこで、反省会はお終い。
 
 
この仕事は、一定のお客様が出来ると
正式なチームにバトンタッチをして
解散になります。
 
この間は、準備も合わせると約2年。
色々なお客様を訪問し、一定数の顧客を
作りました。
 
 
彼が人事担当の部長に呼ばれました。
チーム解散で転勤。
場所は、鹿児島。
私も、転勤だと言います。
 
まもなく、人事部長に呼ばれました。
やれやれ、転勤かあ。
博多が良いのになあ、これが本音でした。
勤務地は、大分。
 
あいつより近いやと、一瞬思いました。
 
 
その日の、残業は申し送りの書類作りと
机の中身の整理。
終わるころ、彼と最後の反省会。
 
行く店は、沖縄料理という。
なぜ。
いやなに、鹿児島も似ている料理だろう。
本当かあ。
 
真面目だから、はや、鹿児島を想定している。
 
店に行くと、おかみさんが二人とも転勤だってね。
なんで、知ってるの。
さきほど、部長さんが帰った。
 
あなたたちが、ここに来ると思う。
来たら、私に勘定は回して二人のお祝いだ。
と言って帰りました。
 
 
酒を飲みながら。
かれは、ポツリ言った。
お前の「チョット、待って」の言葉に
助けられたよ。
 
会議でも、上司の前でも、お客さんの前でも
話しが滞ったり、進み過ぎると、これが出る。
 
たぶん、無意識だろうが、これにすくわれる。
という。
私は、自分の頭の中を整理するとき
そう言っているようです。
一種の口癖だと思っていました。
 
そのことが、人助けになっているとは
ビックリです。
これこそ「チョット、待って」でした。
 
その後、彼は子会社の相談役になり
60才過ぎに退職しました。
その後も、年に数回連絡を取っています。
 
 
かれは、海の幸を、私は畑の野菜を
送っていました。
 
お正月前に、ザボンは熟れて収穫します。
 
今年は、野菜作りを止めたので
このザボンを、送ろうと思っています。 
 
 
 
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