御年78才夫婦の暮らしは面白いに決まっちょる。

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仕事は道具で、だよ。

おはようございます。
久留米じじいであります。
 
「仕事は道具で、だよ」
子供のころに、きいた言葉です。
 
私のそだった近所に、桶屋さんがありました。
毎日、板を削り、竹で外輪をあんでいました。
 
天気の良い日は、家のまえで雨の日や寒い冬は
家のなかの土間で。
 
そのころの長屋には、仕事をする土間という
空間がありました。
そこは、色々と仕事ができる広さでした。
 
そこにすむ桶屋さんは、小さい桶、今でいうと
洗面器、これをたらいと呼んでいました。
そのほかに、大中小の桶などを作っていました。
 
作っている時はリズムがあって、見ていると
楽しいものです。
ですから、一日中見ていました。
 
ある日、「坊、小刀を持っているか」と聞きます。
いつも持ちあるいている、肥後守と銘のある小刀を
差し出します。
 
手に取り刃を親指の腹にたて、切れ味を確かめます。
「坊、これじゃあ切れんだろう」と言う。
 
脇から砥石と、水の入った桶をそろえ研ぎはじめます。
砥石に刃をのせて、前後に滑らし。
裏返して、反対の刃を研ぐ。
 
これを、3度ほど繰り返して、また親指の腹に
刃をのせて、切れ味をきいています。
「これで切れるぞ」
 
小刀と材木の切れ端を差し出し「切って見な」 
力を入れなくても切れる。
 
今まで、竹トンボや押し鉄砲を作る時には
力いっぱいで切っていました。
この、感触が全然違います。
 
軽い力で、スパッときれる。
「切れる」と言うことを、この時に理解しました。
 
桶屋の親父さんは、私の中で神様に昇格です。
それからは、時々、使い古した砥石を借りて
小刀の研ぎ方を、教わりました。
 
その時に「坊、仕事は道具でやるんだ」
 
後年、特に刃物を使う仕事では、研ぐことが
命だと理解しました。
 
大工さんもそう。
板前さんもそう。
床屋さんもそう。
まだほかにも、たくさんあります。
 
「道具」と言う言葉の、「道」は修行に通じている。
剣道、柔道、書道、いろいろあります。
 
「具」は器で手で持って使うもの。
何かの本で読みました。
 
職人さんは、修行の中でまず手が覚え、次に体が
覚え、心が覚えるとも書いてあります。
長い時間をかけて、道具と体が一体になる。
それで、思うような仕事が出来る。
 
ここらへんを、理解したのはのちのちです。
刃物は、切れないと道具ではありませんね。
 
このことを、我が家で続けていることが
包丁を研ぐこと。
 
これは、ご利益がありますよ。
家人が、にこやかになる、機嫌が良い。
きっと、切れない包丁は、ストレスが
たまるのでしょう。
 
料理がおいしくなる。
 
高名な料理の先生が、話していました。
野菜など繊維がある、切れない包丁は繊維を潰している。
繊維を潰さずに切ると、味がすっきりするそうです。
 
うちの包丁も、そろそろ研ぎ時です。
頑張って、研ぎますよ。

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