老老夫婦の暮らしは、面白いに決まっちょる。

暮らしのこと,花や庭木,感じたこと,雑文ブログ。

味、風土、暮らし。

こんにちは、久留米じいじです。

今日は、青空が多い晴れ。
昨日は、風が強く、冷たかった。

ずいぶんと並んでいる。
こういうのを、なんとかの効果と言うのかね。
人が並んでいると、自分も並びたくなる。
それなのか。


ラーメン屋に並んでいる。
長蛇の列。
味はともかく、超有名店なこの店に入って
ラーメンを食べたというのが、ステータス。


味は、おいしかった?
「美味しいに決まっているでしょう、有名な店なのよ」という。


いつのことか、私にもそういうことがあった。
博多のデパートの一角。
かの有名な、料理人の店が開店した。
少し、ほとぼりがさめたころに行った。


列の最後に並んだ。
40分は、待った。
で、味はどうだった。
九州男子には、少し塩辛かった。


「あのデパートの、商品券が残っているし」
家人が、味に興味を持った。
「私も食べてみる」
帰ってきた、どうだった。
「うん、九州女子だからね」という。


東京の塩味は、少し合わなかったようだ。
(これは、あくまで個人差の問題です)


「ちょっと味を見て、これでよいですかねえ」
若いときは、こちとらも味の程度がわからない。
返事をさいそくする。
「ん、まあな」


「この本を見て作った、調味料は間違っていないよ」という。
「その先生、東京育ち、江戸っ子じゃあないかい」
「あなたは、料理の先生の舌より、正確というのですか」
こういうことで、料理はもっとまずくなる。
これが、何度もあった。


年を得て、ゆっくりと舌がなじんできた。
というか、慣らされてきた。
それで良い。
素直に、出てきた料理がうまいと言えるようになる。
うん、きっとそうなる。


年老いた今、出される料理は1人前でじゅうぶん。
お皿をもう1枚、貸して。
料理は、半分分けして食べよう。


「これって、おいしいって、思わないかい?」と
あなたから、問いかけると良い。
そんなキザなことはいえないよ。


では、短縮形。
「これって、おいしいと思うよ」

ん、まだキザ?
「これは、おいしいなあ」

ここらへんで、どうだい。まだ恥ずかしい。
「おいしいよ」

これでも、きつい。
「ん、うまい」


駄目。そうかあ。
最後の手段。
「マイウー」とテレビのように、叫んだらいいよ。


年寄りになったら、言えるようになるよ。


ああ、それが暮らすということだよ。

 

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