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キャベツ、昔はカンランと呼んだ、江戸時代の花魁と違うよ。

はたけの出生、由来はどんなだろう。
 
江戸時代に伝わってきたが、日々の暮らしの食用にはならなかった。
現代でいう観葉植物のあつかいだったようだ。
明治にはいって、ある洋食屋さんがカツレツに、千切りのキャベツを添えた。
これが全国に伝わった。
今では、フライ系やその他の付けあわせはキャベツが多いね。
 
昔はサラダのような、生野菜は食べていなかったようだ。
そいえば、子供のころのサラダといえば、ジャガイモをつぶした
ポテトサラダだったよ。
 
ブロッコリーのところで書いた、キャベツの仲間が少なかったね。
実は、キャベツファミリーは、もっと大所帯だったよ。
 
ブロッコリーとケールはもちろん、カリフラワー、コールラビー、芽キャベツ
レッドキャベツ、それに最近ではブロッコリーとケールの混血で
アレッタというものがるようだ。
 
昔はキャベツのことをカンランと呼んでいた。
 
葉っぱがギザギザで、ゆるくまいた玉がちりめんカンラン、レッドキャベツ
紫カンランだった。
カリフラワーのことは、花カンランと呼んでいたような気がする。記憶が
さだかでない。
 
あったあった、もう一つあった。
芽キャベツだよ、これを子持ちカンランと呼んでいた。
出来上がった姿を、本当にうまく表現していると感心するよ。
○○○の子だくさんと、どこか似ているね。
 
芽キャベツは畑を始めたころ、いつもの農家のベテラン氏が「苗があまったから
やるよ」とおいていった。初めて見た。
 
育ちあがって、たべかたが分からなかった。
ベテラン氏に聞くと「その小さい玉をたべるんだ」とよ!
「エッ!この小さい玉を」とおもわずオーム返しの返事をしたよ。
 
収穫すると今度は、おくさんが「どうやってたべるのですか」ときたよ。
パソコンとか、インターネットがまだ盛んではなかった。
 
料理本は「主婦の友」という本の付録ぐらいだったと思うよ。
そのあと、おくさんが調べてシチューを作ったが、あまり・・・だったよ。
 
当のベテラン氏が「出荷したけど、値がつかん、買い手がなかった
赤字だったよ」と泣きをいれにきた。
 
「当たり前だ、あんな玉たまをだれが買うかよ」といいたかった。
が、胸の内におさめた。
 
苗から植えて育てる。
 
キャベツは種から苗を作ると、8月下旬に種をまいてということになる。
暑い時期だから管理が大変だ。私の体がくたばってしまう。
 
そこで、地元の種苗店が頼りだよ。
 
そうそう、苗ものを買うときの注意、それは根巻き苗を買わないこと。
 
根巻き苗ってどんなもの。
 
ポットから苗を抜くと、根っこの一番下の部分が、白い根でぐるぐる巻きに
なっているやつさ。
 
売れ残り気味で、長く店頭に置いてあるものが、そうなるみたいだよ。
でも悩ましいのは、店先でポットから抜いて見るわけにはいかんからねえ。
なら、どうするかって。そりゃ経験と勘だねえ。
 
店の人も、根巻きになっていますとは絶対に言わないよ。当たり前。
 
だからこそ、地元の種苗店だよ。
ここは、そういう根巻き苗を売ったら、評判をおとすからね。
今までに、そういうことがないから、長続きしている店だよ。
 
まあ、私が買う数なんてたかが知れてるけど、こんな店を大事にしなくては
いけないなあ。
 
前にも話したんだけど、地元の店にお金がまわるってことは大切なことなんだよ。
だいぶ昔に、「路地裏の経済学」の著者で竹内何とかという人が書いていた。
 
うろおぼえだけど、生活している地域にお金が回るようになると、その地域が
活性化するとしてあったよ。
 
コンビニや大手スーパや、さらに大きい○○タウンなどは、お金が大都会の本社に
集中して地域に回らないので、駅前商店街などがシャッター通りになってしまった。
 
ときすでに遅しだけど、何とかならないもんかねえ。
全国のお年寄りが困っているよ。近くの店がバタバタと、見事になくなったもんねえ。
 
あら、また横道だ、年寄りの愚痴だね。
 
苗の話だった。
 
欲しいのは葉っぱが5,6枚で生き生きとしたやつ。なんとも抽象的な表現だねえ。
これも、経験と勘。
 
植え付けの前に畑を耕しておく、少し荒目でいい、キャベツは強い。
植え付け予定の位置に、市販の有機肥料一握りと、もみ殻燻炭を手のひら1杯
混ぜて植穴を作る。
 
もみ殻燻炭ってなに、どんなもん。
 
もみ殻はわかるかな、お米を脱穀した外側のカラ、燻炭はこれを炭焼きにしたもの。
もみ殻の炭焼きとおもえばいいよ。
 
私はこれをよく使う。種をまくときも。苗を植えるときも。鉢植えのときも。
元気に育つような気がするから。
 
ここでとっておきのノウハウ。
 
植えるときに、ポットから苗を抜いて、底から三分の一で根を切って植える。
キャベツファミリーは強いから、こうしたほうが元気に育つ。
 
この根切りをするのは、ブロッコリーとキャベツだけだよ。
そこんとこを、お間違えのないように。
 
えっ、理由はって、弱ったなあ。私も良くわかからない。昔からやっている。
 
今どきの生徒と違って、いじめたほうが強くなる。これは答えじゃないねえ。
 
ちょいと、余談
 
ときどき、あちらこちらの野菜つくりブログを見て回る。頭は空っぽネタ探し。
 
「かっこよくネットサーフィン」だとおくさんに話す。
「あんたは、かっこわるい、年寄りのブログ徘徊」だと。
 
しばらくは、おまえと話をせんぞ。
 
植え付けたら水やりをして、これもすぐに防虫ネットを張っておく。
このことは、ブロッコリーのときとまったく同じだよ。
 
大根より乾きに強いから、水やりもあまりない。
収穫までに追肥と草取りくらいかなあ。
 
ああそうだ、害虫で夜盗虫というのがいるなあ、名前のとおり夜に活動するやつだ。
そのままだと、きれいにできあがった玉のなかで丸々と育って、もぐりこんでいる。
 
下のほうの葉っぱと葉っぱの、間にいるから見つけにくいなあ。
しかし、たんねんにさがして見つけだすしかないよ。
 
そうだ、もう一つ、にっくきやつがいたよ。
夜盗虫の親戚みたいなもので、根切虫というやつがいるんだよ。
こいつも夜に活動するいやなやつだよ。
 
野菜の根元の茎を、バッサリと切り倒すよ。かじって満腹したらその近くの土の中で
お眠りになっている。
翌朝にやられたまわりを、指で掘り起こすと見つかるよ。
長年畑をやっている中で、一番嫌なやつさ。見つけて、ふみつぶしの刑だよ。
 
収穫は、玉が大きくなって、硬く締まったやつ。重みのあるやつだよ。
しかし、欲をだしていつまでも置いておくと、パリッと実がわれるよ。
そうなると、硬くなっておいしくないからほどほどに。
 
得する余談、二度成り
 
収穫するときに、根元の幹を地面から上2~3センチでのこして切る。
寒い時期はまわりにあるキャベツの枯れ葉で防寒しておくと
暖かくなりだして、幹の断面に2,3個芽がでてくる。
 
芽が大きくなってきたら1個にして育てる。
うまくゆくと、リンゴよりすこし大きいものができあがる。
立派な小玉のキャベツだ、味もかわらないよ。
 
これは、家庭菜園の余裕ある遊び。
 
いつもの、農家のベテラン氏は、でてきた芽が15センチほどになって、ハウスに
移植して育てたことがある、中玉と小玉ができた。
が、「まあ、商売にはならなかったよ」といった。
 
 
また別の余談、ダイコンと二十日ダイコンの混植。
 
キャベツの文を確かめるために、前に書いた「サルでも出来る家庭菜園」市川種苗店の
ブログを読んでいたら書いてあった。
 
二十日ダイコンの種とダイコンの種を、おなじ植穴にまく。
二十日ダイコンの種3粒、ダイコンの種2粒まいて、2~3週間で二十日ダイコンの
収穫してその後に大根が育って収穫と、二度楽しめると書いてあった。
 
畑の効果的な利用の方法だよ。
これもまた、家庭菜園の余裕のある遊びだね。
 
うちも、おくさんから「二十日ダイコンを作ったら」といわれているからやってみよう。
 
 
参考資料 日本の野菜 大久保増太郎 中公新書